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Clari

forecasting revenue-intelligence · forecasting · deal-inspection
AI-NATIVE MCP API
RevOps
7.9 /10

概要

Clari は Clari + Salesloft のうち、予測とディール精査を担う側です。2025年12月3日に Clari が Vista Equity Partners から Salesloft を買収して誕生した会社で、CEO には Steve Cox が就任しました。統合後の事業は ARR 約 $450M、顧客数 5,000 社超と公表しています。Clari 自身の製品ライン(Forecast、Inspect、Capture、Align、Copilot、Groove、およびアクションハブの Guide)は共通のレベニューデータベース上で動き、金曜の予測会議をステータス報告ではなくガバナンスの場として扱う RevOps チームと CRO オフィスに販売されています。問うべきは「Clari か他の予測ツールか」ではなくなりました。実行レイヤーまで押さえたベンダーから予測を買うかどうか、が論点です。

RevOps スタックに入る理由

  • 予測精度は RevOps が評価される指標そのものです。 取締役会は、四半期の着地が CRO の申告値から数ポイント以内に収まったかを見ます。Clari のディール単位・商談単位の乖離シグナルは、対処できる早さでズレを表に出します。買う理由はここに尽きます。
  • ステージ基準ではなく活動基準のスコアリング。 Capture がメールとカレンダーの活動を自動で取り込みます。買い手側の活動が14日間ないディールは、担当者が設定したステージに関係なくフラグが立ちます。
  • MCP は稼働済みで、これが2026年の実質的な変化です。 Clari + Salesloft の MCP サーバーは2026年4月14日に提供開始され、夏にかけて拡張されました。予測とディール精査のデータ、Clari Copilot の通話インテリジェンス、Salesloft Cadence の活動データが、ClaudeChatGPT、Microsoft Copilot、Gemini、Salesforce Agentforce から到達可能です。2026年8月のリリースでは Copilot 専用のコネクタが ChatGPT と Claude 向けに追加されました。Aviso と BoostUp は同等のものを出していません。スプレッドシートに書き出すのではなく、チャット画面から予測に質問させたいなら、このカテゴリで今それができる製品は Clari だけです。
  • Copilot はこの夏に分析面の差を詰めました。 Ask AI Multi-Call は最大15件の通話を通話単位の引用付きで統合し、AI Themes は最大 1,000 件の通話に対して意思決定基準・買い手の課題・反論の構造化分析を実行します。

価格の実態

Clari は価格を公開していません。clari.com/pricing は「Get a quote」のページです(2026年8月28日確認)。したがって以下の数値はすべて、調達データと2026年の第三者価格ガイドから三角測量したものです。定価ではなく、交渉のための帯域として扱ってください。

  • Clari Core(Forecast + Inspect + Capture): 年額請求でおよそ 1ユーザーあたり月 $100-$120、年換算で $1,200-$1,500。
  • Copilot はエディションとセキュリティ要件に応じて 1ユーザーあたり月 $60-$110 が上乗せされ、Groove はおよそ $50-$80 の上乗せです。フルスタックでは 1ユーザーあたり月 $200-$310 前後に着地します。
  • 契約総額: Vendr のマーケットプレイスデータ(291件の購買)では、年間契約の中央値が約 $76,000、レンジは $19,065-$415,001、平均交渉値引きは 14.7% 前後です。
  • 導入費は別建てです: プロフェッショナルサービスで $15K-$75K、期間は8〜16週間。Salesforce を大幅にカスタマイズしている環境ほど上限側になります。
  • 契約は年単位のみで、標準導入に月額オプションはありません。値引きが実際に出るのは複数年契約です。

このページの以前の版は、ミッドマーケット導入を1シートあたり年 $300-$700 としていました。現在の調達データに対して約2〜4倍低い数値であり、上記の帯域がこれを置き換えます。

採算が合うのは、予測の誤差が取締役会レベルの影響を持つ場合です。ARR 約 $10M を下回ると合いません。その規模では RevOps 責任者がパイプラインを頭に入れておけますし、中央値 $76,000 の契約は GTM 予算に対して無視できない比率になります。

向いている相手

  • ARR $50M-$5B の B2B SaaS で、複数地域の営業組織と取締役会に見える四半期予測サイクルを持つ RevOps 責任者。
  • エンゲージメント基盤としてすでに Salesloft を使っている CRO オフィス。統合後は、実行と予測を1本の契約でまかなえることが、専業ベンダーに対する最も強い論拠になります。
  • 競合のロードマップを待つのではなく、今四半期のうちにパイプラインと通話のデータを LLM から照会したいチーム。

向かないのは、営業担当が50名未満の場合、または予測の問題が実際には CRM の入力品質の問題である場合です。Clari は取り込んだ活動を評価するだけで、誰も更新しないパイプラインを直しはしません。

代替候補と、そちらを選ぶ基準

  • BoostUp — ミッドマーケット向けの価格面の代替。買う仕事が予測だけで、Copilot と Groove のモジュールを使わないなら、こちらです。MCP 経由のアクセスと統合された実行レイヤーは諦めることになります。
  • Aviso — 予測の深さで最も近い専業の競合。Clari のスナップショット方式ではなく、過去のパイプライン挙動に対する予測モデルを回します。予測レイヤーが第一要件で、エンタープライズ規模で買うならこちらです。
  • Gong — 隣接カテゴリで最も成長が速い企業。2026年5月に ARR $500M を超え、前年比 55% 成長、2026年2月には通話録音ツールではなくレベニュー AI プラットフォームとして位置づけを変えました。両者はリリースのたびに重複が増えています。両方必要だと決めつけず、正面から比較してください。
  • Salesforce Forecasting(標準機能) — Sales Cloud に付属し追加費用はかかりません。ARR $50M 未満ならこちらです。差分は活動基準のスコアリングで、標準の予測は担当者が自分で操作できるステージ変更に連動して動きます。

注意点

  • 統合の途中にあるプラットフォームを買うことになります。 2026年8月時点で、Clari は Groove をセールスエンゲージメント製品として売り続け、Salesloft は Cadence と Rhythm を売っています。同じ屋根の下に重複する製品が2本あり、パッケージの再編は公表されていません。対策: 正確な SKU と利用権を発注書に明記させ、契約期間中にモジュールが再編された場合に備えて価格見直し条項を交渉してください。
  • Salesforce 側の管理作業に確定期限が付いています。 2026年8月のリリースノートは、Salesforce へのアクセスを維持するために、2026年9月2日までの Salesforce External Client Application への移行と、Groove マネージドパッケージのセキュリティ更新を求めています。対策: 自社環境にどれが残っているか、作業を誰が担当するかを、オンボーディング中ではなく契約前に営業担当と確定してください。
  • Salesforce のカスタムオブジェクトに対する統合負債。 標準マッピングが対応するのは標準オブジェクトまでで、作り込んだ環境には個別対応が必要です。対策: 商談中に出てくる「1か月」ではなく、ベンダー自身のプロフェッショナルサービスが実際に要する8〜16週間で予算を組んでください。
  • 営業担当側の定着の遅れ。 Salesforce だけ更新して Clari を放置する担当者は活動基準のスコアリングで低く評価され、シグナルは「明らかに誤っている」のではなく「部分的」になります。対策: ディール更新の正本は Clari であることを CRO の権限で徹底する必要があります。それがないなら Inspect は買わないでください。
  • 予測精度の演出化。 見積もりの精度を上げるためではなく、数字を管理するためにツールが使われることがあります。対策: 四半期内の収束ではなく、4四半期移動での予測乖離を測ってください。前者は最終週の数字の抑え込みを評価してしまいます。